胸部圧迫は血液の循環を保ち、脳や心臓などの重要な臓器に血液を送るために必要です。心肺停止状態で胸部圧迫を続けると次第に心拍出量が増加していくこととなります。胸部圧迫により脳に供給される血液の量は、正常時の3分の1から4分の1で1回の圧迫につき約20mlから30mlと言われます。
胸部圧迫の効果に関する説が次の2つあります。
①胸腔ポンプ説:胸部圧迫により胸腔内圧が上昇し、心拍出量を得ているという説。
②心臓ポンプ説:胸部圧迫により胸骨と脊椎の間で心臓が物理的に圧迫されて心拍出量を得ているという説。
2つの説がありますが、①胸腔圧迫説が有力であると言われています。